奈良・生駒の珈琲焙煎士、天白隆洋さん

奈良・生駒の珈琲焙煎士、天白隆洋さん

 

 

 

奈良県生駒市。

大阪府と奈良県の境、人口は約12万人のこの地に一風変わった珈琲屋がある。

 

 

生駒市喫茶イレブン前

 

喫茶イレブン看板

目を引く独特の看板と強烈な焙煎の香り。

喫茶イレブンだ。

 

 

天白隆洋さん

「いらっしゃいませ!」

 

そう笑顔で迎えてくれたのは、本格自家焙煎珈琲豆専門店と謳うこの店の店主、珈琲焙煎士の天白隆洋さん、34歳。

 

趣味は、カメラ、釣り、バイクの自由人。

電車を撮るのが好き

釣りをしている天白さん

愛車のバイク


 

喫茶イレブンのコーヒー豆

開店当初は店頭のみで販売していたコーヒー豆は、開店から5年経ち、今では北は岩手県、南は福岡県までの20件以上の卸先店舗が天白さんのコーヒー豆を求めている。

 

今回は、その魅力に迫ってみた。

 

 

 

この場所は、焙煎士(ばいせんし)として自分を表現するところ

天白さん

Q:現在されているお仕事について教えてください。

天白:最近はコーヒーショップがたくさんありますよね。コーヒーはゆったりとした時間を過ごしたい時のお供としても愛されている飲み物だと思います。

みなさん、あまり見ないかもしれませんが、こんなコーヒーの生の豆があります。

 

生のコーヒー豆

 

 

—どれだけ良い豆を仕入れても異物が入っているため、天白さんが丁寧に取り除いている。

 

取り除いた異物

—取り除かれたカビた豆、石、コンクリートなど。

ふだん私たちが当たり前に飲んでいるコーヒーについてのあまり知られていない一面だ。



 

天白さん

天白:僕は「焙煎士(ばいせんし)」といって、褐色になる前の生の豆を仕入れて焙煎し、このお店で販売したり、コーヒーとして提供したり。

あと、日本各地のカフェやレストランやオフィスに焙煎豆を卸売としてお届けしています。

 

焙煎機

 

焙煎された豆

 

焙煎された豆

 

天白:ここは「これが天白、イレブンのコーヒーだぞ!」って表現できる場なんです。





 

2013年の春先に生まれ育った生駒で店をオープン

店内

 

Q:奈良でこの場所でお店を始めたきっかけは?

 

天白:もともと生駒生まれの生駒育ちで地元が好きなので、奈良県から離れようとは考えなかったんです。

奈良・郡山・王寺・天理・桜井・橿原……中部より北でお店をやりたいなぁと思っていて。でも、なかなか見つからなくて。ふと紹介されたこの場所が、僕が決める前の月に家賃が少し下がってたんですよ。

物件を本格的に探し始めてから半年くらいかかってたんですけど、家賃の関係とか交渉させてもらった結果、自分の理想的な条件を理解いただけて2013年の春先に「この場所でやって行こう」と決めたんです。

 

店内

 

 

Q:この「イレブン」っていう名前の由来はなんですか??

 

天白:これはあんまり言ってなくて。5個くらい意味があるんですけど、「イレブン」って数字でいうと「いちいち(11)」ですよね?

 

生駒駅から少し離れていることやコーヒー豆専門店っていうのも敷居が高いだろうし、でも遠方からでも「いちいち行きたくなる場所」にしたいなと思ってこの名前にしました。

 

これ以外の由来はみなさんにお店に来てもらった時に聞いてもらえたら。(笑)

メニュー表など

 

 

 

人生で一番古いコーヒーの記憶は、幼稚園の時に祖母と一緒に行った近所の喫茶店

 

Q:昔からこの仕事をやりたかったんですか??

 

天白:20代前半までは、本当にどこにでもありふれた学生として過ごしてきて……社会人として企業のサラリーマンになったのも、「とりあえず」という感じで。 今思うと仕事に情熱があったわけでもないし、やりたいことはまだ見つけていなかった、 すごくつまらない人生を送るレールに乗ろうとしていたのかもしれません。

 

社会人になり、健康食品メーカーでサプリメントの研究開発部に所属して。元々職人気質だったので、楽しんでやってたんです。

 

職場には素晴らしい先輩や上司たちがたくさんいて、今でもお店に来てくださったり、親交が続いている方もいますし、とても良い人間環境でした。続けられるとも思っていましたが、色々あってこの道に進みました。

 

コーヒーを淹れる様子

Q:もともと珈琲が好きというのもきっかけのひとつですか?

 

天白:一番古いコーヒーの記憶は……幼稚園に入る前に亡くなった祖母に連れられて、近所の喫茶店に毎週のように通ってたことですね。僕は祖母のコーヒーに砂糖をスプーン2杯入れるのをいつも任されてました。僕はもっぱらミックスジュースでしたけど。(笑)

 

大学は京都市内に通っていたので、カフェ巡りを趣味にしていたし、社会人になってからも、バイクで行く先々でコーヒーを楽しんでいて。通っていた喫茶店でも毎日のようにコーヒーに触れていました。

 



 

スターバックスコーヒー

Q:あの…天白さんのFacebookの投稿を見ていて思ったんですけど、よくスターバックスに通われてますよね??

 

天白:はい、スタバもドトールも、みなさんが親しんでいるコーヒーも同じ目線で楽しみます。 実は僕、缶コーヒーも年に100本以上は飲むんです。(笑)

それぞれの魅力が備わった「おいしさ」を感じ取って、自分の仕事にフィードバックさせたいんです。 こだわったことをしてる人間だからこそ「こだわらない人」の立場でものづくりを考えるって 実はすごく大事なことなんじゃないかって思ってるんです。


天白さん

 

天白:「天白の創るコーヒーが、一番おいしいにきまってる!」という考えが僕にはないんですよ。こだわりも好みも異なる嗜好品で、優劣をつけることがそもそもおかしいんじゃないかって。 だから僕は今コーヒーに関しては「みんな違って、みんな良い」この敬意を忘れないようにしています。 僕はこういう風に考えているから、お客様に寄り添えてると信じています。




 

会社員時代の反動…自分がとことんつくりたいと思うものをつくる!

焙煎豆をチェックする天白さん

Q:喫茶だけでなく焙煎までやる理由は?

 

天白:身近な自家焙煎店の影響が大きかったと思います。

 

でも、前職時代に開発部にいたものの、予算の事情や製造スケジュール、配合する原料の特性とかいろんな複雑な事情で 「こういう商品として世に送り出したい!」っていう願望がいつも通らなかったんです。

 

まさに、その反動で今は「自分がとことんつくりたいと思うものをつくる!」って気持ちが爆発して自家焙煎という自分が表現できる場で生きてるんだろうなと思います。





 

—天白さんが創る焙煎豆への信頼は厚い。

実際に豆を使っている岩手県で経営されているカフェスタンドアルトの大田夫妻に話を聞いてみた。

カフェスタンドアルト大田夫妻

カフェスタンドアルト 大田夫妻


 

大田:天白さんは、奈良と岩手という距離に関わらず、毎年『配達』という形で自分の車で会いに来てくれます。そういう天白さんのまっすぐな行動に、単なるビジネスライクな取引にはない、人と人との繋がりの温かさを感じます。

 

天白さんの焙煎豆は、友人の紹介から、私たちが惚れ込んで使わせていただいています。ブラックコーヒーを飲めなかったお客様に「ここのはお砂糖もミルクもいらない」と言っていただいたのは本当に嬉しかったです。

 

自身の『美味しいコーヒー』の定義がしっかりあり、焼きムラもなく、ハンドピックも丁寧。そんな『美しい』焙煎豆には、天白さんの人柄が表れていると思います。もっとたくさんの人に知ってほしいですね!

 

 

 

ドン底から這い上がり、100%自己責任でやっていこうと決意

 

天白さん

Q:これまでの人生で一番大変だったことはありますか?

 

天白:実は、会社で働いていた時、体調を崩して「仮面うつ病」 と診断されて退職したんですね。退職してからも正直ほとんどひきこもった毎日を送っていました。 人生で一番自分がクズ野郎だったなって思うほど、自分のことが大嫌いで 将来に希望もなく、毎日薬の副作用で苦しみ、生きてる意味も見出せない時期でした。「なんで自分だけこんなつらい人生を経験しないといけないんだ」と毎日思っていて、それから3年間ぐらいそんな感じで。

 

少ない収入なりにも、貯金はあったので、まずは自分の心身を整えてから次の仕事を探そう、急いで働いてまた失敗するのも怖いという気持ちでいました。

 

「体も落ち着いてきたし、そろそろ就職活動をしにハローワークにでも行こう!」と考えた矢先に 今度はある冬の夜に交通事故に遭いました。タイミングとして最悪ですよね?

 

バイクが趣味で、大きなバイクに乗っているときに後ろから猛スピードで突っ込まれたんです。バイクがクッションになって身代りに廃車になってくれましたが、もし原付だったら僕は前の車と確実にサンドイッチ。確実に死んでいたような事故でした。

この事故で、PTSDや体調面の後遺症が本当にひどく、僕の体はまた1年前に戻されました。 また毎日毎日、「しんどいつらい」が口癖になっていました。

そしてそこから開業まで約3年間、なぜコーヒー屋なのかという話につながっていきます。 話がやらしくなりますけど正直に言うと、事故の保険金がすこしあったんです。

 

その頃、僕は20代中盤に差し掛かっている歳で、周りは活力のある人が増えてきて、「自分の会社、店を開く!」なんて言い出す人が増えてきたんです。中にはカフェオーナーになる人も何人もいました。今を思えば、そういう人たちとの出会いが今につながっています。

 

仕事もできない、体調が悪い、自信もない。 それとは真逆の輝いてる人たちは、当時の僕にはまぶしすぎましたが、心はすこしずつ”そっち"に引っ張られていってたんでしょうね。

 

最初は「働く=就職する」という思い込みがあったんですが、「自分のしたいことをするという選択肢もあるな」と。自分で開業したら、自分のペースで働けるし、ストレスもコントロールできるんじゃないなって。それに気付いたらどんどんポジティブな思考が芽生えてきましたね。

 

なにかのせいにすることから脱却できた瞬間でした。


 

 

Q:壮絶な過去…そこからコーヒーの道に進むんですか??

 

天白:はい。「自分で店をするなら何を仕事にする?」という話になって、「コーヒー好きやし飲食店しようかな」と。初めはかなりあやふやな決意でした。

 

通っていた喫茶店は、いつも焙煎の香ばしい匂いに包まれたお店で。何年も通ってるうちに「自家焙煎」に洗脳されていたんでしょうね。(笑)

自分のお店を出そうとしているんだから、美味しいコーヒーを出したい。どうせなら自家焙煎がいい。よし、自家焙煎について調べよう!勉強しよう!と。

 

それから毎日図書館に通ったり、自家焙煎店を巡ったり、ありとあるコーヒーの勉強に励みました。「残っていたお金を使うなら全部コーヒーに使ってやろう!店への資金につぎ込もう!」と決意したんですよね。

 

資格の勉強・取得や、練習用の焙煎機と豆の購入、惜しみなく散財しました。

変な自信があったんです。自分の舌に対して。

絶対おいしいコーヒーが出せるって思っていましたから。

 

自宅でザルに豆を入れて火にあぶり、

焙煎機でキッチンを占領してひたすら毎晩豆を焼くニートですよ。(笑)

そしてひたすらそれを飲む!飲む!

気が狂ったようにコーヒーに浸かっていきました。

 

コーヒー

 

 

他力本願では絶対に努力は成就しない

 

Q:お店の経営も初めてですよね?開店当初はスムーズにいったんですか?

 

天白:並行して、開業への志を高めるために開業計画書を作って、お金のやりくりを勉強したり、国から融資を受ける方法とかも。大学生時代の経営学部で学んだ経営学やマーケティングを改めて勉強しなおしましたね。

 

初めはイレブンの店での店頭販売だけしていたコーヒー豆ですが、今は全国、北は岩手県、南は福岡県までの20件以上の卸先店舗へと、僕が焙煎した豆が旅立っていき、それぞれのお店で活躍してくれています。でも、営業回りをしだした当初は、おしゃれなカフェをみつけたら飛び込み営業してみたりいろんなお店で「飲んでみてください!」って豆のサンプルをばらまき続けていました。

 

その頃は誰も「喫茶イレブン?どこのコーヒー屋?生駒?そんなお店あるの?」ですからね。


開業当初の写真

開業当初の頃の写真

 



 

Q:信用を得るまでかなり大変そうですね。

 

天白:僕は開業するまでこの業界にツテもコネもひとつもありませんでしたし、同業者の友達も片手で足りるほどしかいませんでした。

 

そこから、自分ひとりで卸売を開拓していく作業は非常に時間がかかりましたし、お金も、僕自身の体力も、毎日へろへろになるまで外回りに出向き、店が終わってからも、まだ数少ない卸先へ配達に回りました。

 

門前払いを食らうこともあれば、「たくさん買うからもう来ないで」なんて言われたり。やっぱり「どこのだれかもわからない、実績もない店」の豆じゃだめなんです。

「いつか振り向いてもらおう」という気持ちが僕を意地でも営業活動からひかせませんでしたね。(笑)

 

結局、今になって「イレブンさんの豆、使わせてほしい」と言って頂ける機会も増えましたが、これは自分が努力して、切り開いてきたからだと胸をはって言うようにしています。 当然、ご紹介いただいたお店もたくさんありますが、発端は僕が動いたからこその「今」です。 他力本願では絶対に努力は成就しないと思っています。

 




 

こだわりは直接配達。週に2日しか走らないのに車の走行距離は年間25,000km

 

Q:卸先店舗の方々との信頼関係も強そうですが、どうですか?

 

天白:卸先店舗の方々とは、リスペクトしあえていると感じています。僕はなるべく「配達」という手段で各々のお店へ足を運び、手渡ししています。「この時代に配達?」なんて思われることも多いんですが、それがメインの配送方法です。

 

「顔と顔」はお付き合いの基本だと思っています。定期的に卸先へも必ず遊びに行きます。 どれだけ遠くとも、距離や忙しさは言い訳にすべきではないと考えているからです。

 

週にほぼ2日しか走らない僕の車は年間25,000km走っています。(笑)

卸売の仕事ってむちゃくちゃ面白いんです。やりがいもあります。 卸先店舗や人の評判が、自分の豆で左右されかねないですからね。 「コーヒーおいしいって言われるよ!」とか言われるたびに、「自分が貢献できてるのかな」と幸せな気分になれますし。

 

コーヒー豆


 

Q:顔の見える関係だと、トラブルはあまりなさそうですね??

 

天白:逆に何かコーヒーにトラブルが起きた時は「まず焙煎士である僕を疑ってください」と伝えてあります。

 

味の担保ができるおいしい焙煎豆をつくることは、焙煎士の仕事です。 適切な管理と、無茶な抽出方法でない限りは、必ずといって焙煎士の責任といっていいでしょう。悪いのは僕です。

 

その責任・覚悟を負えないなら焙煎士であってはいけない。僕は自分の豆にとことん責任を負います。 謝罪して悪い豆を引き取り、精査し、新しい焙煎豆に取り替えにも伺います。

あってはならんことなので、予防にも努めていますが、そのプレッシャーを、良い自分のモチベーションにもしているんです。きっとその意識が、またコーヒーをおいしく仕上げていくと思っています。

 

最近では、少しずつこの街が「喫茶イレブン」と僕を受け入れてくれ始めていて、最近はちょくちょく、ご近所の方も来てくれるようになってきたんです。

会社帰りのサラリーマンとの会話も楽しませてもらって ますよ。

 

でもまだたった5年ちょっとです。

 

より一層地域の方々に「イレブンのコーヒーはおいしい、イレブンの豆はおいしく淹れられる」って認知していただけるように頑張りたいです。
 

コーヒー豆


 

 



 

普段はしっかり豆を焼いてるひきこもりコーヒー屋

 

Q:地域の中でお店の経営されているということですが、他の場所でも出展とかされてますか?

 

天白:街のイベントや、有志店舗が集うマルシェ、そして僕の趣味であるバイク業界の方々とのつながりからサーキットでのバイクレースイベントにも時々ブースを出させて頂いてます。   

 

生駒市主催のイベントにも参加する

 

天白:あるいは卸先店舗が、「イベントに出るから手伝いにきて!」なんて依頼を受けることもあって、毎月1回以上はイベントでコーヒー淹れてますね。 卸先、取引先の 魅力ある店舗さんたちが活躍されていくお手伝いをしている方が性にあうんです。

 

イレブンとしての出店はだいたい年間10回ほどですね。店以外で僕を見かけたら、結構レアだと思っててください。 普段はしっかり豆を焼いてるひきこもりコーヒー屋です。笑

 



 

みんなが自発的に「街を綺麗にしよう!」と声を上げやすい雰囲気を作りたい

 

Q:「これは地域にとって問題だな」と思うことはありますか?

 

天白:生駒の玄関口の阪奈道路の生駒インター交差点って、すごくポイ捨てされたごみや吸い殻が多いんですよ。 それを「なんとかできないかなー」って思ったのが発端で、有志を募ってみてたら10人ぐらいパっと集まっちゃって。笑

 

みんなそれぞれに想いがあって、参加できなくても「協力したい」という声も続々とあがったんです。

 

「安全装備を提供するよ」

「ちょっとぐらいカンパ金出すよ」

「次回は絶対参加します!」

「虫よけスプレーあげるから使ってね!」って、めっちゃ嬉しかったです。

 

8月4日(土)の早朝5時半からの1時間、みっちりゴミを拾いました。

掃除を行う様子

 

天白:植え込みの根元の隠れたところには大量の空き缶やペットボトル、粗大ごみのようなものもチラホラ。結構酷い有様で。

 

今後もしばらく、今回のような一か所に集中した清掃活動を定期的に行います。街の玄関を綺麗にし続けることで、街で暮らしている人たちの道路環境への意識も徐々に広まっていくと思うんで。自発的に「街を綺麗にしよう!」と声を上げやすいようになることが理想です。

 

掃除ってすごく楽しいし、誰も損しないし、みんなが喜んでくれる!

メンバー達も楽しんで取り組んでくれたので続けない訳にはいかないですよ!

 

掃除を終えた天白さんと仲間

 

 

 

コーヒー業界内の枠の中のみで生きたくない

 

Q:天白さんの今後の目標は??

 

天白:大前提は「死ぬまでコーヒーをする」ですね。僕の人生最後の一杯のコーヒーがベストになれば良いなと。「喫茶イレブン」というお店や名前はあまり関係なくて。焙煎とか、抽出は、僕が武器としてオモテに出してる道具でしかなくて、「自分磨き」が着実にコーヒーの味に繋がっていくんですよ。



 

Q:「自分磨き」で味が変わるっていうのは?

 

天白:「コーヒー豆」が どうおいしいのかよりも、僕みたいな焙煎士が持つストーリーがコーヒーにどんな風に映し出されるのかが重要だと思っています。

 

本を読む天白さん

 

天白:去年くらいからジャンル問わずたくさん本を読んで教養を得たいし、いろんな業界の人たちとも繋がっていく中で新しい経験して豊かな人間になって、成長した僕を伝えることができたらコーヒーの味の感じ方も変わっていくと思っていて。

 

コーヒー屋は、コーヒーの勉強だけを続けることが、成長への近道じゃないと思っているんです。コーヒー業界内の枠で生きたくないというか……すごく天邪鬼なんです(笑)

 

喫茶イレブンに志のある人が日本中から集ってもらいたい。コーヒーを創る環境、コーヒーが作ってくれる環境の中で、コーヒー屋としての生涯を楽しみたいです。

 

 

 

奈良は、人生を通じてずっと関わり続けて行きたい場所—。

天白さん

Q:天白さんにとって、奈良とは?

 

天白:「人生を通じてずっと関わり続けて行きたい場所」ですね。

 

自分が生まれ、育ててくれたところで、今こうしてお店をさせてもらっているし。

 

「この奈良で自分ができることって何だろう?」って常々思います。 地域おこしに一役買おうとか、奈良オリジナル商品を開発しようかとか。 でも、それよりも大切な、「奈良県民としての誇り」をもっと持とうと思っています。

 

寺社仏閣に囲まれてきた奈良県民は まだまだ県内の魅力を理解しきれていないんじゃないかなって思うんですよ。 当たり前にある神社やお寺は、1000年以上の歴史あるものだったり重要文化財で、そこらへんにゴロゴロしてるけど。 あと、鹿が街を跳ね回り走り回るのも、多くの人にとっては「なんとなくいつもある風景」になっているので。

 

奈良県民だからこそ、もっと県内の魅力を再発見することや、 その魅力を自信を持って対外的に発信していけるようになれば素敵ですよね。

 

僕自身もまだまだ奈良のことを知らないですから。 奈良県の発展のためにできることはやっていきたいです。あと、正直当初は、生駒でお店をやるつもりはなかったんですけど、生駒で店を持つなら、生駒に貢献したいと思うようになったし、続ける以上は、街に恩返しできることはないかなって。

 

今でもずっとその気持ちは変わらないです。

なんだかんだ、生駒のこと好きですから。






 

編集後記

今回は、天白さんの人生ストーリーを通じ、多くの人に愛されている飲み物「コーヒー」に迫ってみました。会社を辞め、自己責任100%で挑戦を続ける天白さんのコーヒーを飲んでみたいと思った方は、ぜひ喫茶イレブンへ。

 


 

関連リンク

喫茶イレブンホームページ

www.eleven-coffee.com/

 

 

天白さんのSNS

Facebook:@takahiro.tempaku

Twitter:@711_takahiro

Instagram:@takahiro_eleven


 

 

取材・編集:HARU

Facebook:@harumizuki0423

Twitter:@harumizuki423

Instagram:@haru_p0423

ブログ:www.harumizuki.me


 

撮影: 茶本晃生

写真と映像の出張撮影「古都クリエイト - KOTO CREATE - 」

HP : www.chamochi.com

Instagram : @chamochi777